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* 卵トラブルのまとめ *


卵管炎・卵性腹膜炎
概要
卵管炎は、連産や異常卵(表面がざらざらの卵、形のおかしい卵、ぶよぶよの卵など)の通過が原因で卵管が炎症を起こした状態。卵性腹膜炎は、卵や卵の成分が腹腔内に落ち、そこで炎症を起こした状態。アヒルは卵をたくさん産むような体になっているため、この病気になりやすい。
連産→カルシウム等の栄養不足→異常卵は卵管を通りにくい→卵管が炎症を起こす【卵管炎】→卵管の通りがさらに悪くなるため卵管に入る前の卵が腹腔内に落ちる、もしくは、卵管を通れなかった卵が逆流して腹腔内に落ち、腹腔内が炎症を起こす【卵性腹膜炎】
前兆・症状
アヒルはしんどいことを隠すので、異常に気付いた時には病気が進行していることも多い。くれぐれも早めに病院に相談を。基本的に下にいくほど進行している(必ずしも全ての症状が出るとは限らない)。
異常卵が増える。
産卵のペースが不規則になる。
卵がお腹にあるときや産むときにしんどくなる。
食べる量が減る。
食べる量が減っているのに体重が増えたりする。
下痢。(卵管の炎症が周辺の腸などに広がるため)
お腹が垂れ下がってくる。(炎症、卵墜による)
炎症がひどくなると体の各部分に影響を及ぼす。サンちゃんの場合は、下痢、鼻水、目やに、嘔吐。
お腹が痛くて、あるいはしんどくて、1日中座りっぱなしが多くなる。
ひどい炎症になるとお腹が高熱になる。(平熱は40.5−41.5℃)(サンちゃんは経験せず)
腹腔内の卵材が固まってお腹が硬くなる。(サンちゃんは経験せず)
腹腔内の菌が悪さをして水がたまる。(サンちゃんは経験せず)
腸に炎症が及び、便が出にくくなる。(サンちゃんは経験せず)
(2010.06追記)異常卵を産んだらすぐに餌を見直しカルシウムなどの栄養を充分に摂れるようにする。それでも異常卵が続く場合は鳥に詳しい病院に相談し、卵管炎と思われる場合は抗生剤などによる治療を始め、まずは炎症を抑えることが重要。卵管炎の治療が遅れると、卵性腹膜炎に進んでしまい、手術を検討する必要性が出てくる。
検査では
卵墜を起こしていても殻つきの卵や卵材を落としていないとレントゲンには写らない。卵管の様子自体はレントゲンではあまり分からない。発情していると全身の骨が白く写る(サンちゃんは真っ白)。卵が写っても、1回のレントゲンでは卵管内か腹腔か分からないことがあり、その場合は数日後にもう1度撮り、同じ卵がほとんど同じ位置にあれば腹腔内と判断できる。
血液検査では、炎症(白血球:高)、貧血(赤血球:低、蛋白:高)、発情(カルシウム:高)などを示す数値が出る。さらに症状が進むと肝臓の悪化を示す数値が出る(サンちゃんは経験せず)。
サンちゃんは検便では異常は出ていないが、悪い菌やいわゆるカビが出ることがあるらしい。
体の中では
腹腔内に落ちたのが殻であれば、大して炎症をひどくはしない。しかし、手術しない限り体の外に出ることはない。また、殻が落ちているなら白身や黄身も落ちている可能性が高いが、レントゲンには殻しか写らないので安心できない。
腹腔内に落ちた卵が白身や黄身なら、炎症がひどくなければ腸の外側から白身や黄身の水分などが吸収されたりもする。が、大抵の場合は卵がさらに炎症をひどくする。卵管や腸に癒着したりする。卵材によって卵管と腸が癒着すると、手術で卵管を切除することが困難になる。
その他
ある日突然産まなくなって、しんどそうなら卵塞(卵詰まり)の疑い。お腹を触れば卵の存在が分かることも。冬に起こりやすい。室温などを暖かくすることで解決する場合もある。詰まっているのがカスなら次の卵に押し出されることも多い。2日目、3日目になって解決しないようなら病院へ。
卵に黄身が無かったら栄養が足りていない可能性がある。
一日に何個も産むのは元気な証拠ではない。
産み始めの若い子は不安定なので最初の数回はぶよぶよの卵(ぶよ玉)でも大丈夫。
年をとってくると産まなくなる前兆として卵が不安定になることがあるらしい。
卵を産まないときは産んでいるときより食べる量は少なくなるので、産卵が終わったのか病気なのかは食欲以外の元気で判断する。

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